ホーム » 妊活とは、何? どんなことをするの?
妊活という言葉を最近良く耳にするようになりましたが、妊活では具体的にどんなことをするのでしょう?
妊活とはその名の通り妊娠しやすい体作りをしたり、妊娠するための知識を身につけ性交渉するなど、赤ちゃんを授かるために行う活動のことです。
妊娠しやすい体づくりでは、規則正しい生活を送り健康や食事に気を配ったりします。
また妊娠に限ったことではありませんが、健康にとって冷えは大敵。
体を冷やす飲物や食物を避け、さらに体を冷やす原因となる薄着、露出の多い服は避け、身体を温めることを心がけます。
元々冷え性の人は、体を芯から温める食べ物、例えば生姜などを積極的に取ると良いでしょう。
妊娠できないのは、健康に問題があると考えられがちですが、実は夫婦生活の回数を増やしてもなかなか妊娠できないというご夫婦の中には、排卵日がよく分からないままにしているケースも見受けられます。
妊娠するには、卵子と精子が出会う必要があり、妊娠の確率を上げるためには女性の排卵日を把握することが大切なのです。
そのために毎朝決まった時間に基礎体温を計り、自分の体温がどのように変化しているのか計測することが基本です。
基礎体温をグラフにするとおおよその排卵日を知ることができるからです。
なお、なかなか子供ができないからといって、妊娠についてあまり考え過ぎてしまうと、それがストレスとなり妊娠しにくい場合もあります。
赤ちゃんはお母さんが穏やかな気持ちでいると来てくれることも多いものです。
あまり深刻に考え過ぎず、好きな音楽を聞いたりお母さんがリラックスできる環境づくりも案外大切だったりするのです。
もくじ
妊活をスタートさせようと思ったら、まずは基礎体温の計測を始めましょう。
基礎体温は、朝目が覚めて起き上がる前に計測します。重要なのは、この「朝起き上がる前に」ということ。
なぜなら、基礎体温とは、安静時の体温を指しているからです。
また体温の計測には「36.00」と細かく計ることのできる婦人体温計を使用します。
女性のからだは、病気などをわずらわっていない限り、0.3度~0.5度くらいの差をもっています。低い体温が続くときを低温期、高い体温が続くときを高温期といいます。
そして低温期と高温期の境目が排卵期です。排卵の日はカクンと体温が下がる人もいれば、徐々に高温期に移行していくなど、十人十色。また体温差がさほどなく、境目がはっきりわからない場合もあります。
でも基礎体温を計測して、このリズムがわかってしまえば、こっちのもの。排卵期が予測でき、トライすべきタイミングが掴めるようになります。
基礎体温の計測は、妊活の基本ともいえる方法です。自分のからだのリズムをつかむためにも、最低でも三ヶ月の計測をオススメします。
人の体はあなたが思っているほど妊娠しやすいわけではありません。
健康なカップルでも1周期(生理周期)あたりの妊娠率は、たったの20%程度しかないのです。
これが動物であれば、7割からネズミに至っては100%近い妊娠率があることと比べると、いかに人の妊娠率が低いかわかることでしょう。
ただ、このような大きな違いを生むのは、自然排卵か交尾排卵かによるものだと考えられます。(動物の中にも自然排卵のものもいます)
ですから、あなたが望んだとおり赤ちゃんを授からなかったとしても、まずは心配しないでくださいね。
自然排卵である人間の場合、排卵のタイミングを知ることで、各段に妊娠率を上げることができますから。
妊娠するためには、妊娠しやすいタイミング(排卵日)を知り、性行為を行うことが肝心なのです。
ただ、ここでもう1つ覚えておくべきことがあります。
それは年齢とともに妊娠率が低下するという事実です。
30歳までがおよそ25%から30%で、35歳で18%、40歳は5%、そして45歳では1%にまで低下してしまうのです。
ただでさえ、妊娠率の低い人間ですが30代半ばから急激に妊娠率が低下するということを知っておく必要があります。
このことから、あなたの年齢が30歳を超えているようなら、妊活に対して本気で、かつスピード感を持って取り組む必要があるということになります。
これから妊活を始める方に、妊活のポイントとしてお伝えしたいことのナンバーワンは、体を温めるということです。
私が今までの妊活経験で一番効果があったと思うもの、そして妊活経験者のアドバイスのナンバーワンは、やはり「体を温め、冷えを避ける」ということ。
具体的には、体を温める食材を摂ること、そして椅子に座っている際も常にブランケットなどで下半身を温めることは妊娠にとても効果的だったんじゃないかなと思います。
体を温めるものは、やはり旬の野菜。ごぼうや白菜などの冬が旬の野菜は体を温めてくれる機能があるとネットで見たので、できる限り普段の食事で取り入れるようにしました。
私の友人で妊活経験者、そしてその後幸い妊娠できた人というのは、やはり体を温める食材を積極的に摂取していました。
今後も、不妊に効果があるもの(食材・生活習慣など)は積極的に取り入れていきたいです。普段の生活で妊娠しやすい体に近づけるのでしたら、それにこしたことはないですからね。
受精してから10ヶ月と10日もお母さんのお腹の中にいる赤ちゃん。赤ちゃんが育つお部屋が子宮です。十月十日、子宮ですくすくと育っていきます。
その子宮が硬かったら赤ちゃんの居心地はどうでしょう?もし、自分が寝るベッドが硬かったら?
答えるまでもないですよね。そうです。ベッドが硬かったら居心地は悪いです。
ベッドだったら寝ている時間だけだけど、お腹の中にいる赤ちゃんは十月十日も硬い子宮にいなくてはならないのです。子宮が硬かったら自由に動くことも手足を伸ばすこともできません。
寝ている時はふかふかで柔らかいベッドが良いですよね。寝返りも打てて手足も伸ばすことが出来るなら、いつまでも寝ていたいと思いませんか?
赤ちゃんだって、ふかふかのベッドが大好きなのです。
また締め付けのきつい下着は、血行を悪くし子宮や卵巣の働きが低下する原因にもなりますから気をつけたいものです。
そのためには身体がリラックスできるようにピタッとした下着や洋服でお腹を締め付けないようにすることが大切です。お腹を締め付けると子宮までキュッとして硬くなり、血行が悪くなってしまいます。
それを避けるために下着も洋服も緩めのもの、また体を冷やさないよう温かい素材のものや1枚多く羽織るなどしましょう。
ちなみに下着はフンパン(ふんどしパンツ)がお勧めですよ。
普段から緩めのものを着けてふかふかで柔らかい子宮、妊娠しやすい体づくりを心がけましょう。
睡眠不足と運動不足って、一見は妊活とは関係がないように思われがちですが、実はとても重要な問題となっています。
例えば睡眠不足。最も恐るべきなのがホルモンバランスを崩すこと。それが原因で生理の不順にも繋がり、排卵日が予測しにくくなったり妊娠に必要なホルモンが足りなくなります。
また、活性酸素の働きが進んでしまうことも問題です。活性酸素とは私達の細胞を攻撃して傷つけるものなのですが、睡眠不足の間はその働きも強くなります。
妊娠に必要不可欠な卵子を攻撃することもあるので注意が必要なんですね。
次に運動不足はどうでしょう。運動不足が不妊に直結すると言うよりは運動不足が原因で起こってしまう「血流の悪さ」が大きな原因となります。
血流って体全体に当たり前のように起こっていると思ったら大きな間違い。運動不足によって血流は滞ってしまい、生きていくのに必要な器官だけに巡っていくようになります。
残念なことに最後に巡ってくるのが子宮や卵巣ですね。そのため、血流が悪いことによって上手く働かなくなってしまい、妊娠しにくい体となってしまうのです。
妊娠を希望するのであれば、睡眠不足や運動不足を解消することが大切ですね。
体が冷えてしまうと卵巣機能が低下して卵子が育ちにくくなったり黄体ホルモンが低下したりと悪いことばかりです。
では、どのような食べ物を食べると良いのでしょう?
妊活中の女性に食べてほしいのが、にんじん、ごぼう、かぼちゃなどの根菜類です。そしてショウガやネギなどの薬味は体を温めてくれるので妊活には欠かせません。
妊活には体を温めることが大切です。ネギやショウガも、寒い季節には、美味しく食べられるので妊活にも効果的です。
また、動物性のタンパク質は、胎児の体作りの土台となる大事なものなので積極的に摂ります。
鉄分は子宮を良い状態にしてくれ、亜鉛は女性ホルモンのバランスを整え、質の良い卵子を作りのに欠かせません。
さらに葉酸も妊活に欠かせませんね。妊娠しやすい体づくりに欠かせない葉酸については、後述します。
とにかく妊活には、体を冷やさないで体を内側から温めてくれる食事を取るように心掛けることが1番簡単に始められることで1番大切なことです。
妊娠を希望したら、まずその時から葉酸を意識して摂取するべきです。
葉酸は妊娠前から妊娠初期に特に摂るべき栄養素で厚生労働省も推奨しています。
葉酸はビタミンの一種で、妊娠しやすい体を作るためには必要不可欠な栄養素で、特に着床しやすい体づくりを助けます。
また葉酸は妊娠してから意識して摂取する方が多いと思いますが、受精卵が着床して細胞分裂を始めるまでに蓄えられていることが理想なので妊活中から摂取すべき栄養素なのです。
化学流産という言葉を聞いたことがあるでしょうか?最近は妊娠検査薬の精度がよくなっているのでフライングで検査しても陽性反応が出ることがあります。
それなのに数日後に生理がきてしまうのです。これは着床が続かず流産してしまったから起きたことなのです。
昔は生理予定日前に受精したことが分からなかったので、化学流産ということはありませんでした。葉酸は子宮内膜を強化して着床率を上げる効果が期待できます。
また、葉酸は妊娠初期の胎児の成長にとても重要な栄養素です。胎児の先天異常のリスクを軽減してくれるからです。
妊娠しにくい人はいつ妊娠するか予測できないので、日頃から摂っておく必要があるわけです。
葉酸を簡単に摂取できるようなタブレットタイプのサプリメントを常備しておくと安心でしょう。
妊娠するためにも、1番いい身体の状態というのはストレスフリーであるということです。
妊娠したい、早く子供が欲しいと焦ってしまっていたり、父や母から子供はまだかと急かされてしまったりすると、どんどんストレスが溜まっていってしまいます。
そういった心理状態では、赤ちゃんは迎えられないですよね。きっと赤ちゃんも、どんな時でも思い詰めずに、明るく笑って過ごしている人にお母さんになって欲しいと思っているはずです。
なかなか赤ちゃんが来てくれなくても思い詰めないことや、じっとのんびり屋さんの赤ちゃんを待ってあげることで、お母さんになる準備が出来てくるものです。
赤ちゃんをお腹に宿す前から、心は既にお母さんになれるのですね。
そうして待っているとそんなあなたの姿を見て、赤ちゃんはあなたに会いたいな、抱っこして欲しいなと思って、きっとあなたの元に来てくれるはずですよ。
赤ちゃんを迎える準備として、思い詰めずに、ストレスを感じているなと思ったら、好きなことをしたり、お買い物をしたり、美味しいものを食べて、ストレスの解消に努めるようにしましょう。
妊活していても、なかなか授からず「もしかして不妊症?」と疑うなら、まずは基礎体温を見つめてみると良いです。
低温期と高温期の境目が全くない場合、高温期がとても短い場合には、排卵できていないことがあったり、卵がうまく育っていないことが予測されます。
こういった状態が何ヵ月も続くようなら、基礎体温をグラフにつけ、病院を訪れることをオススメします。病院での検査などにより、排卵や卵子の質をあげることもできるからです。
基礎体温に問題がないのになかなか授からない場合は、単にタイミングが合っていないパターンや、もしかしたら男性側に問題があることも考えられます。
この「タイミングが合ってないパターン」には、自分が思う排卵期が、実際はずれていることも予測されますので、一番は病院での排卵のチェックが有効です。
お互いが健康ということが前提で、基礎体温をもとに妊活をおこなっても一年たっても授からない場合は、基礎体温表に問題がなくても、一度病院で相談することも赤ちゃんを授かるには大事なことです。
妊娠を希望しているのに1年以上妊娠が成立しないという場合、病院での不妊治療を考えられます。
ですが、不妊治療では何をするのか分からないという不安から、病院に行くことをためらわれている方もいらっしゃることでしょう。
不妊治療のスタートは夫婦の不妊検査から始まります。主には血液検査で、男性は精液検査、女性は腹部エコー検査や卵管造影検査も行われます。
検査で異常が見つかった場合は、その治療が優先されます。異常が見られない場合や不妊原因が不明な場合などは不妊治療が開始されます。
年齢や検査の結果によっては初期段階を飛ばして、途中の段階から始めるという場合もあるのですが、ここでは順に説明します。
不妊治療の第一段階は、「タイミング法」です。
タイミング法とは血液検査やエコー検査などにより排卵日を見極め、妊娠確率が高い日に夫婦生活を行うよう指導してもらうものです。
卵子を成熟させて、妊娠を助けるために生理後から排卵日まで薬を服用します。
タイミング法でも妊娠しない場合は、第二段階の「人工受精」に移ります。
人工受精とは、採精した精子を洗浄、濃縮してから器具を使って子宮の奥に入れるというものです。
精子の濃度が上がっていることや卵管の近くに入れることで、妊娠確率が高まります。数回しても妊娠に至らない場合は、卵管鏡下卵管形成術(FT)を勧められることもあります。
FTとは卵管鏡を使ってバルーンで卵管を広げ、精子の通りを助ける手術です。保健適用の手術で、日帰りでできるので、不妊治療ではよく行われます。
人工受精の日まではタイミング法の時と同じように薬を服用したり、数回通院して卵子の成熟を確認したりします。
人工受精は5、6回を越えると妊娠確率が非常に低くなるという統計があるため、4、5回しても妊娠できない場合は、第三、第四の段階の「体外受精、顕微授精」へのステップアップを勧められます。
体外受精は、採卵した卵子に精子を振りかけることで受精させます。一方、顕微授精は、採卵した卵子に器具を使って精子を注入し受精させます。
治療方法は微妙に異なりますが、採卵の体への負担が非常に大きいことや妊娠確率を上げる意図から、平行して行われることが多いです。
まずは採卵に向けて、卵子をたくさん育てるために排卵誘発剤を使用します。
排卵誘発剤には服用タイプと注射タイプがありますが、誘発剤の使用は副作用を引き起こすことがあるため、医師は一人一人の体質や検査結果に応じて処方してくださいます。
排卵誘発剤を使用しながら通院で卵子の成熟を確認していきます。卵子が十分に成熟すると採卵です。採卵は痛みを伴うため、局所麻酔や静脈麻酔が使用されます。そのため、当日の車の運転や飲食はできません。
採卵は20分程度で終了し、数時間体を休めたあと診察を受けて帰宅となります。採卵は針のようなものを膣から挿入し、卵巣にさして卵子を採取するものです。手術後は多少の痛みがあります。
採卵した卵子は、その日のうちに受精され、5日ほど培養されます。その後凍結されて、胚移植を待ちます。
採卵後、副作用(OHSS)が出なければ、子宮の内膜を育てる薬を服用して、体調を整えます。通院して、子宮内膜の状態を確認し、十分な厚みになれば胚移植が行われます。
胚移植は、痛みもなく5分ほどで終了します。移植後は数時間体を休め、診察を受けて終了です。結果が分かるのは約二週間後になります。
以上が、基本的な治療の流れです。体外受精、顕微授精は保健適用外の治療なので金銭的な負担も気になることでしょう。
お住まいの都道府県ごとに補助制度があり、補助金が出ますのでそれらを活用することで負担を押さえながら治療に望むことが可能となります。
近年は晩婚化も進んでいるため、妊活を意識する人も増えています。
基本的な妊活だけで赤ちゃんを授かることができればよいのですが、そうでないケースもあります。
とくにすでに30歳台を迎えているなら、あなたができることを速やかに実行することです。
なぜなら最後の手段である不妊症の治療は、年齢が大きな要因となるため、あまり遅いと治療費ばかりかかって妊娠できないということにもなりかねません。
ですからまずは妊娠しやすいタイミングを知ること、体を温めること、そして赤ちゃんを迎えるために摂りたい栄養を意識することから始めてみましょう。
それで1年経って、赤ちゃんを授からないようなら産婦人科に相談されるのがよいですよ。